始業時間前に来ているのに怒られる…「もっと早く来い」と言われた若手の気持ち

始業時間前には会社に着いている。
遅刻もしていないし、サボっているつもりもない。

それなのに、
「もっと余裕をもって早く会社に来い」
そう言われた瞬間、心の中がざわっとした…
そんな経験はありませんか。

ちゃんと来ているはずなのに注意されると、
「自分の感覚がおかしいのかな」
「社会人として足りていないのかな」
と、理由のわからないモヤモヤが残ってしまいますよね。

特に新社会人や若手のうちは、
反論することもできず、
なんとなく自分の中に飲み込んでしまいがちです。

この記事では、
始業時間前に来ているのに怒られてしまう背景や、
そう言われる理由を、正解を押しつけずに整理していきます。

「理不尽だと思っていたけど、
ああ、こういう意味があって言われたのかもしれないな」

そんなふうに、
少しだけ気持ちが落ち着くきっかけになればうれしいです。

目次

始業時間前に来ているのに怒られると、どうしてこんなにモヤモヤするのか

始業時間前には会社に着いている。
遅刻もしていないし、自分なりにルールは守っているつもり。

それなのに怒られてしまうと、
「え、どこがダメだったんだろう」
と、頭の中が一気に混乱しますよね。

はっきりした理由を言われるわけでもなく、
「もっと早く来い」とだけ言われると、
正解が見えなくなってしまいます。

若手の立場だと、
「これ以上どうすればいいのか」
「何分前なら怒られないのか」
そんな疑問を抱えても、なかなか口には出せません。

そして気づかないうちに、
「自分の感覚がおかしいのかな」
「社会人としてまだ足りていないのかな」
と、必要以上に自分を責めてしまうこともあります。

でもこのモヤモヤの正体は、
仕事へのやる気がないからでも、
あなたがだらしないからでもありません。

ちゃんとやろうとしているからこそ、
納得できない気持ちが生まれている

それだけのことだったりします。

「若手でも会議で発言しなさい」と言われて悩んでいる方には、こちらの記事が参考になるかもしれません。

始業時間前にミーティングが始まっていた、あの日の違和感

社会人になって最初の頃は、
「とにかく遅刻しないようにしよう」
それだけで頭がいっぱいだった気がします。

だから、始業時間の少し前に会社に着けば、
それで十分だと思っていました。
少なくとも、怒られる理由はないだろう、と。

でも実際に出勤してみると、
自分の想像とは少し違う光景が広がっていました。

「え……?」
心の中で、そんな声が漏れてしまうような、
小さな違和感。

それは、
社会人としてのスタートで感じた、
最初の戸惑いだったのかもしれません。

初出勤、15分前に着いたのにすでに始まっていた朝のミーティング

社会人になって、はじめての出勤日。
遅刻だけはしたくなくて、少し余裕をもって、
始業時間の15分前には会社に着くようにしました。

「これなら大丈夫だよな」
そんなふうに思いながら、会社の中に入ったのを覚えています。

ところが、
中に入って目に入った光景は、
自分が想像していたものとは違っていました。

すでに、朝のミーティングが始まっていたんです。

席についている人たち。
真剣な表情で話を聞いている空気。
その様子を見た瞬間、頭の中が一瞬止まりました。

「え……?」
「もう始まってるの?」

始業時間前なのに。
まだ仕事が始まる時間じゃないはずなのに。

でも、その場で何かを言える雰囲気でもなく、
とりあえず状況を理解しようと、
黙ってその場に立っていました。

間違えたのかな。
もっと早く来るべきだったのかな。

理由はわからないまま、
胸の奥に、言葉にできない違和感だけが残っていました。

「仕事は始業時間からすぐ動くものだ」と言われたあの一言

そのあと、指導役の上司から声をかけられました。

「仕事っていうのは、始業時間からすぐに働くってことだから」
「そのために、朝のミーティングは始業時間前にやるんだよ」

言い方は淡々としていて、
怒鳴られたわけでもなかったと思います。
でも、その言葉を聞いたとき、
胸の奥に小さな引っかかりが残りました。

理屈としては、わからなくもない。
準備を終えて、時間になったらすぐ動けたほうがいい。
そう言われれば、たしかにそうなのかもしれません。

ただ、
それを事前に聞いていたわけでもなく、
「始業時間前から仕事が始まる」という前提も知らなかった。

だからこそ、
「そういうものなんだ」と納得する前に、
戸惑いのほうが先に来てしまったんだと思います。

その場で何かを言い返すことはできませんでした。
初出勤で、立場もわきまえていたし、
「ここで反論するのは違う気がする」と感じていたからです。

結局、その言葉をそのまま飲み込んで、
自分の中で処理するしかありませんでした。

でも心のどこかで、
「ちゃんと来ているのに、なんで怒られるんだろう」
そんな気持ちが、静かに残り続けていました。

「もっと早く来い」と言われる背景にある、昔からの働き方の価値観

「理不尽だな」と感じた気持ちは、
決して間違いではありません。

ただ一方で、
そう言われる背景には、
あなた個人とは少し離れたところにある
働き方の価値観 が影響していることもあります。

上司や先輩の言葉は、
あなたを否定したかったわけではなく、
「そういうものだ」と信じてきた
昔からの常識に基づいている場合も多いんです。

ここからは、
「もっと早く来い」と言われやすい背景を、
正解・不正解で切り分けるのではなく、
少し距離を置いて眺めてみたいと思います。

理由がわかれば、
すぐに納得できなくても、
気持ちが少し落ち着くこともありますから。

始業時間=仕事を始める時間、という考え方

少し前まで、多くの職場では
「始業時間=その瞬間から仕事が始まっている状態」
であることが前提でした。

パソコンを立ち上げる時間も、
資料を準備する時間も、
気持ちを仕事モードに切り替える時間も、
すべて始業時間の前に終わっていて当たり前
そんな感覚が当たり前だった時代です。

だから、
始業時間より前に行われる朝のミーティングも、
その延長線上にあるものだったのかもしれません。

上司や先輩にとっては、
「始業時間前に集まって話すこと」も
仕事の一部というより、
仕事をスムーズに始めるための“準備”という認識だった可能性があります。

その感覚のまま今も働いていると、
始業時間ギリギリに来る人を見ると、
「準備が足りないのでは」
「大丈夫かな」
と、つい心配になってしまうこともあるんですね。

もちろん、その考え方が
今の時代に合っているかどうかは、
また別の話です。

ただ、
「もっと早く来い」という言葉の裏には、
こんな価値観が残っている場合もある、
ということだけ、
そっと知っておいてもいいのかもしれません。

「早く来る=やる気がある」と見られやすかった時代

少し前の職場では、
「どれだけ早く来ているか」
「どれだけ長く会社にいるか」
が、そのまま頑張りの目安として見られやすい時代がありました。

成果が数字で見えにくい仕事ほど、
姿勢や態度、時間の使い方が評価の材料になりやすかったんですね。

だから、
始業時間より早く来ている人は
「真面目だな」
「やる気があるな」
と、自然にプラスに受け取られることが多かった。

反対に、
時間通りに来ているだけでも、
悪気なく
「少し余裕がないのかな」
と感じてしまう人もいたのかもしれません。

それは、誰かを困らせようとか、
若手を責めたいというより、
そうやって働く人が評価されてきた時代の名残
だったりします。

今の感覚で見ると、
少し窮屈に感じる部分もありますよね。

でも、
「もっと早く来い」と言われる背景には、
こうした“評価のものさし”が
まだ残っている職場もある、
というだけのことなのかもしれません。

上司から昔話や武勇伝を聞かされてしんどい…と悩んでいる方には、こちらの記事が参考になるかもしれません。

それでも理不尽に感じてしまうのは、あなたが真面目だから

背景や理由を頭では理解しようとしても、
それでも心が追いつかないことってありますよね。

「そういう価値観の職場なんだ」と思おうとしても、
やっぱりどこかでモヤっとしてしまう。
その感覚は、決して不自然なものではありません。

それは、あなたが
「言われたから仕方ない」と流してしまえるほど
雑に仕事をしていないからだと思います。

ちゃんと時間を守ろうとして、
ちゃんと考えて行動しているからこそ、
「自分は間違っていないはずなのに」という気持ちが残る。

もしこれが、
仕事にそこまで向き合っていなかったら、
きっとここまで引っかからなかったはずです。

理不尽に感じてしまうのは、
甘えているからでも、わがままだからでもありません。

自分なりの基準を大切にしながら働こうとしているから
そう感じてしまうだけなんですよね。

だから、
「気にしすぎなのかな」
「自分が弱いのかな」
と、自分を責めなくても大丈夫です。

その違和感は、
あなたがちゃんと考えながら働いている証でもあります。

今の時代、始業時間よりかなり早く来るのが難しい人も増えている

少し視点を広げてみると、
「始業時間よりかなり早く会社に着く」という働き方自体が、
以前よりも難しくなってきていることに気づきます。

今は、働き方だけでなく、
一人ひとりの生活の形も大きく変わってきました。

仕事の前に、
家庭の用事や役割をこなしてから出勤する人も、
もう珍しくありません。

だから、
「早く来られない自分はおかしいのかな」
と、一人で考え込まなくても大丈夫です。

それは、やる気や意識の問題ではなく、
時代や生活の変化の中で自然に起きていること
なのかもしれません。

共働きや子育てで、朝の時間に余裕がない人も多い

今は、共働きが当たり前になりつつあります。
朝の時間も、家族の中で役割を分担しながら動いている家庭は少なくありません。

たとえば、
どちらかが子どもを保育園に送ってから出勤する日があったり、
その日の予定に合わせて、夫婦で朝の動きを入れ替えたり。

そうすると、
家を出られる時間は自然と限られてきます。
「もう少し早く出られたらいいのに」と思っても、
現実的には難しいことも多いですよね。

それでも、
仕事を軽く考えているわけでも、
準備を怠っているわけでもありません。

ただ、
朝の時間を、仕事だけに使えない人が増えている
というだけのことなんです。

以前のように、
仕事の前はすべて会社のために使える、
という前提が成り立たなくなってきている。

だから、
始業時間よりかなり早く会社に着くことができないからといって、
それだけで姿勢や意欲を判断されてしまうのは、
少し息苦しく感じてしまいますよね。

こうした事情は、
特別な誰かの話ではなく、
これから先、もっと身近になっていくものなのかもしれません。

介護や家庭の事情を抱えながら働く人も増えている

朝の時間に余裕が持てない理由は、
子育てだけに限りません。

親の介護や通院の付き添い、
家族の体調を気にしながらの朝の支度など、
家庭の事情を抱えながら働いている人も、確実に増えています。

こうしたことは、
40代や50代になってから突然始まることもありますし、
「まだ先の話」と思っていた人にも、
ある日いきなり訪れることがあります。

だから、
始業時間よりかなり早く家を出る、
という働き方ができなくなるのは、
決して珍しいことではありません。

それでも多くの人は、
仕事を続けるために工夫しながら、
無理のない形を探しています。

朝の時間に余裕がないからといって、
仕事への責任感が薄れているわけではないし、
真剣さがなくなったわけでもありません。

ただ、
生活の中で優先しなければならないことが増えている
それだけなんですよね。

こうした事情を持つ人が増えていく中で、
「早く来られない=やる気がない」
という見方は、少しずつ合わなくなってきているのかもしれません。

休憩中は1人でいたいのに、周りの社員から会話を持ち掛けられて全然休まらない…と悩んでいる方には、こちらの記事が参考になるかもしれません。

理不尽に感じたけど、背景を知るだけで少し楽になることもある

始業時間前に来ているのに怒られると、
どうしても「自分が間違っているのかな」と考えてしまいますよね。

でも、ここまで見てきたように、
その言葉の裏には、
昔からの働き方の価値観や、
今とは少しズレてきている前提が残っていることもあります。

あなたが感じた違和感は、
甘えでも、わがままでもありません。

ただ、
今の時代の感覚と、
職場に残っている感覚のあいだで、
少しすれ違いが起きていただけなのかもしれません。

すぐに納得できなくても大丈夫です。
考えがまとまらなくても、答えを出さなくてもいい。

「理不尽だと思っていたけど、
そういう背景があったのかもしれないな」

そう思えただけで、
心の中にあったトゲが、
ほんの少し丸くなることもあります。

無理に自分を変えなくていい。
無理に飲み込まなくてもいい。

今日の違和感を、
そのまま抱えたままでも、
あなたはちゃんと前に進めています。

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