キャパオーバーで仕事を辞めるのはアリ?退職を考えたときの判断基準

上司

まだ資料ができないの!?午前中には仕上げてよ!
あと、午後からくるお客さんとの打ち合わせ内容はだいたい頭に入ってるんだよね?

悩む社員

タスク多すぎてキャパオーバーだよ…
どうせ終わらせたところで、あとから上司にダメ出しされるんだろうなぁ…

毎日の仕事が忙しすぎて、クオリティなんか求めていられない…。
そんな日が長く続くと、「もうこの仕事辞めて、イチからやり直したいな」と頭をよぎりますよね。

でも、いざ「辞めたい」と思っても、
「甘えなのでは」「周りに迷惑をかけるのでは」と、なかなか決断できないものです。

実はキャパオーバーの状態は、努力不足や甘えではなく、
過剰な負荷によって心と体が悲鳴を上げているサインです。

この記事では、
「キャパオーバーで仕事を辞めるのはアリなのか?」をテーマに、
退職を考えるときの判断基準を、自身の経験談も交えながら解説します。

目次

キャパオーバーとは?心と体が限界を迎えるサイン

「キャパオーバー」とは、自分の心や体の容量を超えて頑張り続けている状態のことです。
仕事量やプレッシャーが限界を超えているのに、「まだやれる」「もう少しだけ」と無理を重ねてしまうと、人は心の余裕を失っていきます。

キャパオーバーになると、次のようなサインが現れやすくなります。

  • 朝、会社に行くことを考えるだけで憂うつになる
  • 眠っても疲れが取れない、夜中に何度も目が覚める
  • 休日が楽しめないまま終わってしまう
  • ミスが増える・集中力が続かない

でも、多くの人はこのサインに気づいても、「自分が弱いだけ」「もっと頑張らなきゃ」と受け止めてしまいます。

いま、少しでも「限界かもしれない」と感じているなら、
それは「甘え」ではなく、「一度立ち止まって考えるタイミング」なのかもしれません。

過去の私も業務が多忙すぎて、「休日が楽しめない」初期症状から始まり、日々体力が削られていきました…

休日が楽しめないときの対処法は以下の記事で紹介をしています
日曜は予定を入れたくない…。そう思う理由と、そんな日を心地よく過ごすコツ

キャパオーバーで退職を考える人は多い。それは防衛本能です。

近年では、SNSでも「もう無理」「限界」「辞めたい」といった声が多く見られます。

また、厚生労働省の調査でも、退職理由の上位には「精神的な疲れ」「職場の人間関係」「仕事量の多さ」など、
キャパオーバーに関係する項目が多く挙げられています。

真面目で責任感の強い人ほど、
「自分が我慢すれば」「ここで辞めたら負け」と感じて、限界まで頑張ってしまいます。
でも、それは“逃げない人”の強さの裏返し。

キャパオーバーの状態で無理を続けて、もし燃え尽きてしまうようなことがあれば、
そこから回復をするまでに相当な時間がかかってしまいます。

過去の私は、朝から深夜まで仕事をこなし、サービス残業も惜しまずに働きました。
そんな生活を続けていたある朝、吐き気に襲われながらも起き上がれず、体重も1年で10キロ以上痩せていることに気付きました。
そこから休職→退職となって離職期間を1年過ごしましたが、もっと早く対処をしていればこのような大事には至らなかったと痛感しました。

次の章では、キャパオーバーで仕事を辞めるのはアリなのか?
その判断基準を3つの視点から整理していきます。

キャパオーバーで仕事を辞めるのはアリ?3つの判断基準

①心や体の不調が続いているか

まず一番大切なのは、心身のサインを見逃さないことです。

冒頭で記載をした心身不調の症状が続く場合には、それは体が限界を超えているサインです。
無理を続けてうつ状態適応障害を患ってしまうと、回復までに時間がかかったり、治ってもまた再発をするといった事態に陥りかねません。

通院を検討する段階であっても、休職あるいは退職を選ぶことは十分にアリです。
まずは、心と体を最優先にしてください。

②相談できる環境やサポートがあるか

次に考えたいのは、今の職場に自身の現状を改善できる希望があるかどうかです。

上司や同僚に「つらい」と話せるか、
業務の見直しやサポートを頼める空気があるか。

何も言わずに休職や退職をしてしまうと、改善できたかもしれないチャンスを逃してしまうことになります。
気まずいかもしれませんが、最後の望みを込めて相談を持ち掛けましょう。

もし相談をしても、現状を変えてくれないようであれば、
その後はどれだけ頑張っても根本的な改善は難しいことが多いです。

「頑張っても報われない」「助けを求められない」職場は、
あなたに合っていない可能性があります。

職場を変える=逃げる、ではなく、
自分が次のライフステージに差し掛かったのだと前向きに捉えましょう。

社員A

すみません。私の力量では、仕事を滞りなくこなすことが難しくなってきました。

<良い上司の場合>

優しい上司

わかった。君の担当してる業務を、いくつか他の社員にまわすから2~3日待ってね。
(あのA君が相談してくるってことは、相当無理させちゃってたみたいだね。悪いことしたな)

<悪い上司の場合>

鬼畜の上司

この程度で弱音吐いちゃだめだって。もっと上を目指すんだったら、「あの業務も担当していいですか?」って逆に言えるくらい余裕がないとこの先やってけないよ?

③定年まで勤めあげられる未来が想像できるか

最後に考えてほしいのは、この働き方をこの先も続けられるかということです。

「このまま定年まで働き続けられるだろうか?」
そう自分に問いかけてみてください。

たしかに、定年まで勤めあげれば退職金や年金などの安心は得られるかもしれません。
でも、もしその過程で無理を重ねて心や体を壊してしまったら、
その後の人生を穏やかに過ごす時間を失う可能性もあります。

たとえ退職金を無事にもらえても、長年の無理がたかったせいで大病を患いその治療費にお金がかかってしまう…
そんな未来を想像すると、本当にそれは「幸せなゴール」といえるでしょうか?

逆に、今の段階で立ち止まり、
少し働き方を見直したり、転職や休職を検討することで、
健康な自分として老後を迎えられる可能性もあります。

「辞める勇気」は、逃げではなく、
未来の自分を守るための選択です。

「定年まで我慢をする必要はない」という内容の記事は以下になりますのでよかったら参考にしてみてください。
定年まで我慢しないで!自分を大切にする働き方を見つけて、無理な仕事から解放されよう

まとめ:キャパオーバーで退職するのは、逃げではなく「自分を守る決断」

高校や大学を卒業してから、
何もわからないまま一生懸命に頑張ってきた。

それだけで、もう十分すごいことです。

けれど、年を重ねるうちに仕事への価値観やライフステージは変わります。
以前はやりがいを感じていた仕事も、
今の自分には合わなく感じてきて、それと同時に毎日の業務がキャパオーバーで辞めたくなる…
そう考えることは自然なことです。

「せっかくここまで続けてきたのに、ここで辞めたら負けた気がする…」
「もし自分が辞めたら、上司や部下たちを裏切ることになる…」

そんな世間体やプライドが、
あなたを無理に踏みとどまらせてきたのかもしれません。

過去の私もそんな考えをモチベーションにして働き続けた結果、潰れてしまいました。
でもそんな経験をしたから、今は「自分を大切にして生きる」というプライドを持っています。

仕事を休職したり手放すことは、終わらせる行動ではなく「未来の自分へのバトン」です。

あなたがこれまで頑張ってきた時間と努力はどんな形になっても無駄ではありませんし、
これから選ぶ道も、自分の心に従って決めたことならば、決して間違いではありません。

どうか、自分を犠牲にしない選択を。
あなたの人生は、他の誰のものでもないのだから。


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